バカにバカと言う方法
京都の KUNST ARZT で
現代美術家の岡本光博さんと国内6グループの美術家の作品が展示された男性器のモチーフの芸術展があると聞いて友人と出かけたのは去年の六月・・・
ユーモアのある 挑発的なアーティストとして知られる岡本さんの
高級ブランドの柄を使用したバッタの形をした作品 「バッタもん」
神戸市にある神戸ファッション美術館に展示されている時
ヴィトン社は 偽造品販売を肯定しかねない として展示中止を求め、
美術館側は 商標権の侵害とは捉えていないものの 企業との争いを避けるために展示中止を決定した
と言う いきさつがあったのが 三年前
「 現在も係争中 」と去年 開催中の展覧会の会場にてお会いした岡本さんご本人にお聞きした
展覧会案内の看板
前々から、好きになれないあの茶色の、好きになれないあの模様の でも私以外の誰かには絶大な人気あるヴィトンの持つ破壊力って何なんだろうって、ずっと考えていても思いつかず
バッタもんを見た時はとても衝撃的だったし痛快だった
以前お世話になった知人から、ヴィトンのバッグを買いたいのでネットで探してもらえないかと連絡があって
私に出来ることならと了承してオークションを見ていたら、バッタもんの事を思い出した
本来、発想も表現も自由でいいはずだけど、でもそんなディープでなくても本音のところなんて簡単に言えないのは私だけではないと思う
職場では能書きだけ一人前で少しも仕事を覚えない後輩に尻拭いをさせられても、大目に見るとか、見逃すとか、技かもはやクセかわからない方法でざわつく心を鎮めるようになだめるようにするのは、
たとえば嫌味を言おうが怒鳴りつけようが、何が悪かったのか、何に腹を立てているのか全く通じないから
ヴィトンが嫌いなのは私の勝手で 好きだと思う他人の感性に共感できないのも私の勝手
だけど誰かが好きなものを好きだと思って手にすることを咎める気はまったくない
そうやって単に好みの問題で、買いたいから探してと言われれば探す事や、興味がないからと知らんふりしていられる事象ならばいいけれど
バカにバカと言うもんがバカ、だとしても
そろそろ言ってもいいのかなと思っていて 言ったらどうなるのか想像したら勝ち目のない試合に上がるボクサーのような気がした